平成24年の例大祭より①

この辺りは、八月に雨が三日間ほどしか降りませんでした。

毎日、眩しいほどの晴天に、「今年は大丈夫だね!」

 

・・・昨年は台風の通過で気を揉み、雨にも降られ、それはそれは大変な

思いをしたからこそ、関係者一同、厳しく照りつける太陽もありがたく

見上げておりました。

 

例大祭当日。

 

まさかの「局所的な雨」の予報にに、誰もがお祭りに障りがないよう、

祈る思いで空を 仰ぐこととなりました。

 

例大祭は拝殿での神事から始まります。

この神事が一年で一番重要であることから、

神さまが鎮座されている御扉を開けるのもこの日だけなのですが、  

宮司が御扉に手を掛け、開け始めた時に、大きな雨音が聞こえてきました。

 

「ついに来た…」

 

そう思ったのは、神事を遂行している神主のみではなかったことでしょう。 しかし、その事について井上総代長は、「農家にとっては恵みの雨」とおっしゃいました。

神社の周りでは野菜を作る方がたくさんおられます。祭りという観点からみれば迷惑な雨も、植物にとってはどれだけ待ち望んだものでしょうか。

 

真っ先に雨を「恵み」と捉えた総代長のお言葉より 春日神社のお祭りは始まりました。

 

 

                        (以下、文責 禰宜)